耳抜きについて

耳抜きとは、気圧の変化により外からの圧力がかかり、鼓膜が通常の位置から体の内側に押し込まれてしまう感じのことです。そのまま放置をすると鼓膜が破れてしまうことになりかねないので、体は痛みで鼓膜が破ける危険を知らせます。そこで体の内側から圧をかけることで鼓膜を正常な状態に戻すことを耳抜きと言います。飛行機の離着陸時や車や電車でトンネルに入った際に感じる耳の違和感。あの時に唾を飲み込んだり、顎を動かしたり、鼻をつまんで鼻から息を吐いたり、人によって様々なやり方がありますが、それが耳抜きです。水中では潜ることにより水圧の変化が起こり、水圧で鼓膜が体の内側に押し込められるので、耳抜きをするとにより鼓膜が破れたり痛みが出ないようにする必要があります。いかに耳抜きのやり方や練習方法を記載していきますね。

耳抜きをすると、耳にポンとかシュッなどと音が聞こえるのですが、それが、耳が抜けた合図だと勘違いしている人がたくさんいます。音がすると耳ぬきができたと勘違いして、そこで耳抜きをやめてしまいます。しかしその音は耳管が膨らんだ際にする音で耳抜きとは少し違います。鼓膜がまだ完全には膨らみきっていない状態です。音がした瞬間は耳管が開いた際の音なので、耳抜きが終わったのではなくて耳抜きが始まったときの音なのだと思ってください。まず、鼻を空気が漏れないようにしっかりと根元からつまみます。その状態で鼻を擤む要領で鼻から息を吐きます。すると鼻からはこうとした空気が鼻がふさがっているので行き場をなくし耳管へと送り込まれます。そうすることにより外圧の影響で体内の方に押し込まれた鼓膜が元の正常な状態に戻るんですよね。こればバルサルバ法と言われる耳抜きのやり方になります。他にもやり方があるのですが初心者の方にはバルサルバ法が一番、確実でやりやすい方法かと思います。しかし、これでも抜けない方ももちろんおられます。もともと耳管の細い方やアレルギーや花粉症、蓄膿など症状をお持ちのかたや慣れていない方です。そこで、いつでもできる耳抜きの練習方法を以下に記します。

以下の練習方法を1日に数回していただけるだけでも、かなり耳の抜けは良くなることがありますので是非、お試しください!!

  • 鼻を空気が漏れないよう、しっかりと根元から指でつまむ。
  • 鼻をかむ要領で鼻から息を吐くのですが、この際に力んで一気に息を送ると耳管や鼻の粘膜を傷つけてしまうこともありますの、力まず、ゆっくりと4〜5秒ほどかけて鼻から息を吐き続けます。(ハミングする要領で)
  • 耳にポンとかシュッなどと音が聞こえ後、エレベーターに乗ったときや、飛行機に乗ったときのように耳に膜が張ったような、こもって音が聞こえている状態になります。これで耳抜きが出来た状態になります。

    上記の方法で、スキンダイビング講習、体験スキンダイビング、当日までに1日に2〜3回、耳管や鼻の粘膜に負担をかけないように、力まないように練習を行ってください。陸で耳抜きが出来ない場合は海中では更に難しくなるので練習は重要です!(無理のないように自己責任でゆっくりと練習してくださいね。)

    ※どうしても耳が抜けない、アレルギー性鼻炎、蓄膿、花粉症など、鼻や耳の病気などがある場合は必ず耳鼻科に行き、医師の診断を受け相談するようにしてくださいね。